2014年10月01日

検証シリーズ・窓埋め戦略は本当に有効なのか?(そのD)

窓埋め検証シリーズ、まだまだ続きます。

今回は、シリーズ(その@、B)にてドル円、ユーロドルにて取った情報と同じものを、面白い特性があることでよく知られるユーロスイスフランにて検証してみたいと思います。

なぜこの通貨ペアが面白いかというと、まずボラティリティ自体が非常に小さいことと、最大の特徴としてユーロスイスフランが1.2を割ることをスイス中銀が絶対に許さないという姿勢を見せているためです。
つまり、相当のことがない限りはこの通貨ペアの下限は決まっているということが言えるのです。

上下限の片方が決まっているというのは、窓埋め戦略(特にロング)にはかなり有効に機能するのでは?ということで、面白そうだったので調べてみました。すると、やはり面白い結果が出たようです

以下、シミュレーション条件と結果です。


【集計条件】
・ユーロスイスフランチャートの過去17520時間(730日分)を遡って検証
5pips以上の窓が空いた場合、計測対象とする
・開いた窓を埋めるまでの所要時間と、ドローダウン(窓埋め方向と逆行した価格変動)を計測

【集計結果】
結果は以下の通りです。

過去2年ちょっとのデータですが、ユーロスイスフランの窓埋め率はなんと100%!!
この通貨ペアは窓埋め戦略にはピタリハマるのでは?という気がしますね。

 
決済
ポジション
未決済
ポジション
決済率未決済率
ポジション数560100%0%
1万通貨エントリー
での総損益
689スイスフラン
(約8万円)
0スイスフラン
(含み損なし)
--

ユーロスイスフランが窓を開けたら、どんどん突っ込んでいくだけの戦略が過去2年では機能しているようですね。

また、ドル円・ユーロドルでの検証と同様に、開けた窓の大きさ別に決済ポジションと未決済ポジションを並べてみました。
さすがにボラティリティが小さいだけあって大きく窓を開けることはあまり無いようですが、逆に言うと窓を開けた場合には大きなチャンスになりうるように思います。

ポジション情報
 5pips
~
10pips
~
15pips
~
20pips
~
25pips
~
30pips
~
35pips
~
40pips
~
45pips
~
50pips
~
決済ポジション数35953120001
未決済ポジション数0000000000
未決済率0%0%0%0%0%0%0%0%0%0%

続いて、損切り判断のための情報を収集しました(不要かもしれませんが、リスクを回避するならやっておいたほうがいいですよね)。

決済までの平均時間についてはユーロドルとさほど変わらないようですが、平均ドローダウンがかなり小さく抑えられていますね。
353pipsのドローダウンはかなり厳しいと思いますので、50pipsくらい逆行したら切るのが良いという感じでしょうか。

決済までの
平均時間
決済までの
最大時間
平均
ドローダウン
最大
ドローダウン
93.5時間2,196時間26.5pips353.1pips

次はユーロスイスフランの窓埋めの場合での、詳細な損切りラインについて考察を深めてみます。

今回は以上です。

タグ:FX 検証 窓埋め
posted by しがないあらさー at 00:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 検証シリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2014年09月30日

検証シリーズ・窓埋め戦略は本当に有効なのか?(そのC)

このシリーズ続きます。

今回は本シリーズ(そのA)にてドル円にて検証した、「窓埋め出来なかった時に、どのくらいの水準で損切り判断すればいいのか?」について、ユーロドル相場でも同様に検証してみます。
(ドル円の時と同じ感じで進めていきます)

まずは、「一定の価格を逆行したら損切りする」という考え。
その時の最適損切り幅はどのくらいに設定すれば良いでしょうか。

以下に示すのは、決済したポジションに対して窓開け幅と最大ドローダウンの相関性を出力するようにしてまとめた散布図です。

窓開けvsDD_EURUSD.jpg

ドル円の時と同様に、だいたい50pipsくらい逆行してしまうと、戻ってこない確率がかなり高くなってしまうのかなというところが見て取れそうです。この辺りで損切るというのが賢明な判断と言えそうです。

続いて、「時間制約による損切りを敢行するケース」を考えてみましょう。
以下は、決済したポジションに対して窓開け幅と窓埋めまでに掛かる所要時間の関係性をプロットした散布図です。

窓開けvs所要時間_EURUSD.jpg

ドル円の時は2週間位見たほうが良さそうでしたが、ユーロドルに関しては、1週間程度で早期決着してしまっても良いような感じが見て取れます。

ここまではとりあえずドル円とユーロドルについての統計を見てきましたが、
・もう少しマイナーな通貨ペアでの検証
・検証結果をロジックに取り入れたEAを用いての検証
を引き続き行っていきたいと思います。

今回は以上です。
タグ:FX 窓埋め 検証
posted by しがないあらさー at 00:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 検証シリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2014年09月28日

検証シリーズ・窓埋め戦略は本当に有効なのか?(そのB)

この記事からのシリーズで窓埋めについて切り込んだ検証を進めていますが、今日も引き続き検証シリーズです。

今回は、その@で取った情報と同じものを、世界で最も取引されているユーロドルにて検証してみたいと思います。


【集計条件】
・ユーロドルチャートの過去17520時間(730日分)を遡って検証
5pips以上の窓が空いた場合、計測対象とする
・開いた窓を埋めるまでの所要時間と、ドローダウン(窓埋め方向と逆行した価格変動)を計測

【集計結果】
結果は以下の通りです。

過去2年ちょっとのデータですが、ユーロドルでみると更に決済率が高く、放っておいてもなんと97%もの確率で窓を埋めていることが分かりました。
ユーロドルに関して見ても、窓埋めの有効性はかなり高いようです。

 
決済
ポジション
未決済
ポジション
決済率未決済率
ポジション数61296.83%3.17%
1万通貨エントリー
での総損益
1180ドル
-567ドル
(含み損)
--

ユーロドルに関して言えば、窓埋めを放っておいても利益にはなっているようですね。
まあ、今が2年前と同じような水準だからというのもあるかもしれませんが。

こちらでもドル円と同様に、開けた窓の大きさ別に決済ポジションと未決済ポジションを並べてみました。
ユーロドルに関して言えば、あまり広がってしまうと決済しにくい傾向が見えるようです。
トレンドがつきやすい通貨ペアなのかもしれませんね。

ポジション情報
 5pips
~
10pips
~
15pips
~
20pips
~
25pips
~
30pips
~
35pips
~
40pips
~
45pips
~
50pips
~
決済ポジション数231783321202
未決済ポジション数0000000101
未決済率0%0%0%0%0%0%0%33.3%033.3%


続いて、ドル円と同様に損切り判断のための情報を収集しました。

ドル円と比較すると、決済までの平均時間と平均ドローダウンは大きくなっているようです。
窓を埋めるまでは少し忍耐が必要なのかな?という感じですね。

決済までの
平均時間
決済までの
最大時間
平均
ドローダウン
最大
ドローダウン
106時間997時間73.3pips310.4pips

次はユーロドルの詳細について切り込んでみたいと思います。

今回は以上です。

タグ:FX 検証 窓埋め
posted by しがないあらさー at 01:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 検証シリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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