過去記事は以下を参照してください。
[第1回]
[第2回]
[第3回]
[第4回]
前回は、実例としてEGOISTというEAの過去実績を使って検証してみました。
結果・・・「相当な効果が見える!」という結論を出したのですが、実は検証に少し穴があることが分かりました。。。
このEGOIST、一度に最大10ポジションを持つEAであるため、同時に持ったポジションの勝敗が関連づいてしまうという傾向があったんですね。当然連勝・連敗が偏りやすくなっているわけで、良い例ではありませんでした。
そこで、今回は1ポジエントリー、1ポジ決済中心のEAを物色して検証してみました。
・ブレイクスキャルシステム
・Anomaly002 GBPJPY
・さざなみ
(Anomalyはサンプルが少ないですが)どれも今のところいい感じの成績を上げており、基本的に複数ポジを持たない設計のEAです。それぞれ損大利小型、中間型(若干勝率重視)、中間型(若干利益幅重視)という特性があり、手法の比較検討に良いのではないかなと思いました。
#ちなみに、ブレイクスキャルは私の出品しているEAですw
比較対象とする手法は以下のとおりです(※)。
・資金管理なし(固定1LOT)
・バーネット(1326)法
・グッドマン(1235)法
・逆マーチンゲール法(4連勝でLOT数リセット)
・マーチンゲール法(4連敗でLOT数リセット)
※手法比較が目的のため、ロット数は正規化を行っています。
具体的には、どの手法も全取引の総LOT数が同一になるようにLOT数を正規化しています。
それでは、早速検証結果を見てみましょう。全部の結果を並べてみてみます。
【ブレイクスキャルシステム】
損大利小型・勝率重視(勝率91.11%、平均利益・損失比=417円:−2,865円)

【Anomaly002 GBPJPY】
中間型・勝率高め(勝率64.71%、平均利益・損失比=8,367円:−8,247円)

【さざなみ】
中間型・勝率トントン(勝率53.57%、平均利益・損失比=3,159円:−2,746円)

どうでしょうか。最終損益の比較で見ると・・・
・ブレイクスキャル : 逆マーチン >> マーチン >> バーネット > 手法なし >> グッドマン
・Anomaly : マーチン >> バーネット = 手法なし > 逆マーチン >> グッドマン
・さざなみ : マーチン > グッドマン > バーネット > 逆マーチン > 手法なし
という感じです。
こうして見ると、マーチン手法も悪くないかも・・・?という感じですね。
ブレイクスキャルやAnomalyのように勝率が高いEAではなかなか強いです。最終利益は置いておいて、全体的に安定してグラフの上の方を推移していることが分かるかなと思います。逆に、さざなみくらいの勝率だとなんとも言えませんね。
連敗を許容し過ぎると破綻してしまいますが、4〜5連敗したら初期LOTに戻す、というくらいの破綻リスクを下げた運用をすればわりかし効果的かもしれません。
逆マーチンやバーネット法のような連勝した時に乗って行く手法についても、資金管理しないよりは若干成績が良くなる傾向にあるというのも分かるかなと思います。ただし、若干損益グラフが荒れることになるので、DDを意識した運用は必要になりそうです。
また、同じ連勝時に乗って行く手法でも、グッドマン法のように大きく負けて引くような手法は全体的にあまり良くないかもしれません。どんなEAでも大連勝を続けることはあまり無いという証明かもしれません。
ちなみに、今回紹介したEAは以下の画像リンクから購入できます。気になった方は、是非見ていってくださいね。
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ということで、今回のまとめです。
・好調時にロットを上げていく手法は有用だが、成績は手法を利用しないケースに比べて荒れやすくなる。
・勝っているからと調子に乗ってロットを上げ続けるのは非効率。調子のいい時ほど引き際をわきまえること。
・特に勝率の高い手法においてマーチンゲール手法は有用。(ただし、破綻までLOTを増やさず、適当な連敗数で諦めること)
マーチンゲールは、うまく使いこなせば良い戦略かも?と思ったのは収穫だったかなと思います。
ただし、たまたま良くない例を挙げてしまったEGOISTの例から、ナンピンしながらロット数を上げていく、いわゆるナンピンマーチン手法は愚の骨頂だということもよくわかったかなと思います。
以上です。