今回のテーマとしては、一般的にギャンブルで用いられる資金管理手法(バーネット法とかグッドマン法とか調べると色々出てきます。FXをやる方に一番馴染みのあるのはマーチンゲール法でしょうか)がFXに馴染むのか?ということを検証してみたいと思います。
まずは以下のバックテスト結果を見てください。
これは非常にシンプルなモデルとして、「TP/SLともに50pipsでロングを入れる」「TPかSLにかかると、再びロングで入り直す」という無意味なロングをひたすら続けるロジックを2010年から現在までドル円相場に適用させたグラフです。
とてもわかり易い結果になっており、2012年10月辺り(600辺り)までは損益グラフは単調に減り続け、それ以降はアベノミクスに乗って全体的に勝ち傾向が続いているという状態が綺麗に現れています。

最終的な結果(抜粋)を示したデータが以下です(赤枠で示したところがポイントです)。
これを見ると分かる通り、トータルで見るとほとんど利益も損失もなしという残念な結果になっております。
勝率も50.87%と、辛くもプラスに出来ましたというレベルのゴミ手法です。

それでは、この手法に資金管理を加えてみましょう。
いわゆる「ピラミッド法(ダランベール法)」と言われるもので、「勝てばロットアップ、負ければロットダウン」という非常にシンプルなものです。
今回は手法の特徴がもっと表れやすいやり方として、「勝てばロットアップ、負ければ次は最低ロット」という、いわばTCPのウィンドウ管理のようなロット管理手法を適用させてみます。
その結果が以下となります。


如何でしょうか。ちょっとだけ見栄えが良くなっているようには見えませんか?
もう一度並べて比較してみましょう。


下のほうが頑張ってるように見えますねw
実際にプロフィットファクターも1.00→1.05に改善しているので、効果が現れているのは客観的にも言えるかと思います。
元の固定ロットに対して平均ロット数は2.07倍になっているので、最大ドローダウンについてはあまり違いが出ていないですが、純利益を見ると92倍になっているため、単純に考えると資金管理だけで利益効率を45倍にまで膨らませることが出来たことになります。
これは凄い発見だと思いませんか!?みなさんはどう思われますでしょうか。
・・・自分で言うのもあれですが、これは詭弁です。騙された人は気をつけましょうw
なぜなら、この結果は結果ありきでやっているバックテストだからです。
ドル円相場が2012年以前とそれ以降で極端にトレンドが切り替わっているのは、今だから自明の事実であり、そのことを当時から予見できるワケがないのです。このロジックが2013年以降は勝ちやすいということがわかった上で、連勝すると利益が乗りやすい資金管理手法を敢えて選んでいるので、この結果は当たり前なんですよね。
では、今までの主張がすべて否定されるのか?というと・・・そうではないと私は考察します。
なぜなら、FXの手法には必ず得意な相場と苦手な相場が存在するからです。つまり、特定のロジックに対して連勝しやすい相場環境と連敗しやすい相場環境が交互にやってくるという仮説が立てられるのではないかと思うわけです。
もちろん苦手な相場で参入しないのが最も賢いのですが、そこまでの技術がまだない場合や、または自動売買EAを購入して運用する場合など、必ずしも苦手相場を把握しきれないようなケースも存在するわけです。こういったケースにおいて、ここで検証したような資金管理手法が適用領域となるのではないかと考えるわけです。
ということで、かなり長い記事になってしまったので、続きは後日書いていきたいと思います。
今後の記事では、ギャンブルで使われるような色々な資金管理の手法を紹介し、それぞれがどのような取引手法にマッチするのかというような観点で考察を進めてみたいと思います。
以上です。
面白い記事ですね。
続編楽しみにしています^^
コメントありがとうございます。
頑張って続きの記事も書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします!