一般的にこういったケースで言われる「資金管理」というのは、バルサラの破産確率を考えて破産しないように立ち回ろうとか、勝てそうなときにだけ大きく張ろうだとか、基本的には単純に期待値が1を超えるようなケース(勝てる手法だというのが前提)についての考察が主だと思います。
ちょっと私は趣向を変えてみて、「期待値が1を超えなくても勝てるのか?」「より手法の期待効用をあげるために、機械的に行えるロット数管理はあるか?」という観点での検証をしてみたいと思っています。
カジノなどでは基本的に期待値が1を超えることはありませんが、資金管理により大きく儲けることができるといいます。それは例えばマーチンゲールのような「死ぬまでに逃げる」という手法であったり、(オカルトですが)グッドマン法のような運の流れを意識したベット方法などにより、いわば「勝てる確率を上げる」ための手法になるかと思います。
以下の表を見てください。
これは、とある単純な手法について5年間のバックテストを行った結果です。
ロジックの違いはズバリ、資金管理方法だけです。資金管理によって、最終利益・ドローダウンにこれだけ大きな差が出てくるということなのですね。
#実際に単純比較するためには平均ロット数で正規化する必要がありますが、ここでは本質ではないので省略します。これだけ特性に差があるということだけわかっていただければと思います。

次は以下を見てください。
これは固定ロットではマイナスになってしまうという救いようのない手法です(単純ランダムエントリーロジックなので、スプレッド分期待値がマイナスになります)。
ところが・・・以下のとおり、資金管理によっては勝てている場合もあることがわかります。
これは、「資金管理だけでFXは勝てる!」という仮説を単純にバカバカしいと吐き捨てられない、一つの投げかけになるのではないかなと思います。

今後の記事では、じゃあどのような資金管理をすれば期待値以上の利得を得られるのか?という具体的手法について検証を掘り進めてみたいなと思います。
以上です。