今回の検証テーマは、「ロングとショートの値動き」について。
一般的に、相場は「ゆっくり上昇し、急落する」という流れを繰り返すと言われています。
これって、実際のところはどうなんでしょう?通貨ペアにも依存するんでしょうか?時間足は?
ということで調べてみました。
【調査条件】
■サンプルとして、USD/JPY、EUR/USD、AUD/USDの3ペアを抽出
■各時間足で、過去最大10000本(※)の足から、陽線および陰線の以下データを調査
・本数
・平均長(実体部分)
・標準偏差
※ヒストリーデータが足りないため、大きな時間足ではサンプルが少ないです。。。
標準偏差も出すことで、平均値から見えない差異を見ることができます。
例えば、平均値が近くても標準偏差が大きい方がデータのばらつきが大きくなるため、結論として急落(急騰)を起こしやすいということが言えるかと思います。
ということで、結果は以下のとおりです。
<USD/JPY>

大きな違いが見えているのは、日足以降。それより小さな足ではほとんど差分ありません。
日足はデータが足りず、ほぼアベノミクス期間のためあまりアテにはならなそうです。。。
週足、月足のデータはリーマンショックも含んでいるため、急落・急騰をともに経験しているデータです。
んー・・・週足だと急落、月足だと急騰のほうが起こしやすいという結果で、なんとも言えないですね。。。
それでは、別の通貨ペアも見てみましょうか。
<EUR/USD>

短い足はほとんど差分無いので省きました。
分足はロングの方が急騰しやすい感じですが、これは今日のADPの影響などもあるかもしれません。。。
大きな違いとして見えてきてるのが週足以降。
やはり、急騰よりも急落のほうが起こしやすいという結果が見て取れるかと思います。
<AUD/USD>

これも、短い足はほとんど差分無いので省きました。
これもEUR/USDと同様で、週足以上に大きくなってようやくロングとショートで差が出てくるといった感じです。
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ということで、今回はロングとショートの値動きについて検証を行ってみました。
日足未満についてはロングもショートもあまり違わず、週足以降については、一般に言われている通り、おしなべて下落のほうが急であるということは言えるのかなと思います。
ただこれはリーマンショックやアベノミクス期間を含めての結果なので、結局は背景にあるファンダメンタルによるのかなーとも思いました。
ただ、ひとつわかったこととしては、
”短い足においては”、急落の方が急騰より起こりやすいという事実はない!
ということは言えるのかなと思います。微妙な結論になってしまいましたがw
以上です。