ということで、前回の課題であった「レンジ相場の時はどんな利確幅設定がいいか?」ということですが、前回とはモデルケースを少し変えて検証してみました。
今回検証するケースは、米ドル円(2011.3〜2012.12)です。
前回はアベノミクス期間を含めてしまっていたので、それを外しておおよそ10円幅のレンジ相場だった約2年の次期で検証してみました。途中為替介入が入っているので若干結果はブレそうですが・・・。
【シミュレーション条件】
<固定条件>
・対象通貨ペア:米ドル円(ロングのみ)
・検証期間:2011年3月1日〜2012年12月31日
・トラップ範囲:75円〜85円
・トラップ幅:10銭固定(101本)
(前回の結果から、トラップ幅によって利確幅の利益傾向は変わらないのが見えたので)
<比較条件>
・利益確定幅:10銭〜10円(100パターンにて検証)
【検証結果】
以下のとおりです。

前回と異なるのは、利益幅を大きくすれば良いというわけではないという点です。
この結果で言えば、5円幅(レンジ幅の半分程度?)が最大の利益を稼ぎだしていることが分かります。
ただ、今回は別の比較要素として最大ドローダウンも考慮しています。これは当然右肩上がりになりますね。
よって、選択肢としては、投資スタイルに合わせて「50銭幅くらいで安全に運用する」「5円幅くらいで大きく狙いに行く」というのが良かったということになりますね。
ただ、後者の選択肢は色々と強靭な精神力が必要になる気がしますねw
ということで、長いレンジ相場においてもかなり大きな利確幅が有利ということが過去の検証例ではわかったかと思います。
これにスワップの要素なども加えると更に結果は変わってくると思いますが、多分「もっと広いほうがいい」という結論が出ると思いますw
将来的なレンジを読むということは難しいので、実際に今、これを踏まえた適切な設定値を選ぶのは難しいと思いますが、ただひとつ言えるのは、週単位以上のレンジ幅と比較して無視出来るレベルの幅である10銭幅くらいの狭い利確幅は利益額・ドローダウン比で見てもメリットがないということはあるかと思います。これはけっこう意外な結果ですね。
過去検証からわかることはこんな感じでしょうか。
ゆくゆくは関連性を見つけて利確幅を自動化させていきたいところですがどうなることやら・・・。
以上です。